2026年8月22日土曜日

8/23 40兆ドルを超えた米国債務、強まるインフレ警戒とAI投資の行方

こんにちは。
今週はイベントの多い一週間となりました。
トランプ氏がイランとの覚書を延長しないとの発言をしたことで、米国とイランの関係が再び緊張。
さらにFOMC議事録では改めてタカ派寄りの姿勢が確認され、連邦政府の債務は初めて40兆ドルを突破。
米財務省は国債のバイバック増額を発表し、米失業保険、日本CPIなども発表されました。
かなり材料の多い一週間でしたね。
それでは、振り返り、景況感、投資の順に見ていきましょう。

米国10年債利回り、為替、ゴールド
米国10年債利回りは、米財務省による長期国債のバイバック増額を受けて一時的に低下しました。
今回のバイバックは、10~30年の長期国債を対象に、1回あたりの規模を20億ドルから最低40億ドルへ倍増するものです。9月9日から11月4日まで実施される予定です。
発表直後には債券利回りが0.02%ほど押し下げられましたが、その後はすぐに反発。
4.70% → 4.68% → 4.73%と、再び上昇する展開となりました。
今回のバイバックは債券市場の流動性を支える効果はあると思いますが、米国債市場全体から見れば規模は限定的です。
そのため、債券利回りの上昇要因そのものを解消するものではないと見ています。
為替はドル高圧力がやや弱まり、上値がさらに重たくなった印象です。
ゴールドはドルインデックスが下落したこともあり、大きく上昇しました。

株式指数
今週の株式市場は、原油高の影響もあって軟調な週となりました。
債券利回りの影響は思ったよりも限定的でしたが、ハイテク銘柄への影響は大きかったように見えます。
特にAI・半導体関連は、これまでの高い期待値に加えて、長期金利や原油価格、地政学リスクなど複数の材料を同時に意識する必要があるため、値動きが大きくなっています。

景況感
今月はFOMCがありませんので、トランプ氏の発言には警戒していました。
実際にイランとの関係が再び緊張し、原油価格への影響も出ています。
さらにFOMC議事録では、インフレへの警戒感が改めて確認されました。
7月のFOMCでは政策金利は3.50~3.75%で据え置かれましたが、3人が0.25%の利上げを主張して反対票を投じています。
さらに議事録では、複数の参加者が利上げを支持し、インフレが2%目標に向けて低下しなければ、利上げが必要になる可能性があるとの見方も示されています。
インフレ懸念が続いている以上、株式市場もまだ警戒感を含んだ動きになりそうです。
米財務省によるバイバック倍増も、現在の懸念を根本的に払拭するものではありません。
今回の施策は債券市場の流動性を支えるという意味では有効だと思いますが、米国の財政赤字や40兆ドルを超えた政府債務そのものを解決するものではありません。
米国の政府債務は8月に初めて40兆ドルを突破しました。
個人的には、今回のタイミングは少し悪手だったようにも感じています。
「長期金利が上昇しているから、政府が買い支える」という印象を市場に与える可能性があるからです。
実際、バイバック発表後はいったん利回りが低下したものの、その後は再び上昇しており、効果は限定的だったように見えます。
債券利回りについては、現時点ではさらに大きく上昇する余地は少しずつ狭くなっていると見ています。
ただし、今後のインフレや原油価格、財政政策などの材料次第では、まだ上昇する可能性もあります。
ゴールドは、下げる材料がかなり乏しくなってきた印象です。
ドルインデックスも下落していますし、地政学リスクや米国の財政問題もあります。
さらに中国のAI・半導体関連のニュースを見かけることも多くなってきました。
中国のAI・半導体産業が今後さらに成長していけば、ドル需要や米国の半導体関連企業への資金流入にも影響する可能性がありますので、ドルインデックスへの影響は気にしておきたいところです。
インフレが続いている割にはゴールドの上昇が抑えられていた印象もありましたので、ここからどの水準で落ち着くのかは少し読みづらいところです。

景況感まとめ
まずは米国から。
バイバックによって市場にどの程度の資金が債券から他の資産へ流れるのかは読めませんが、一定の資金移動はあると思います。
一方で、債券利回りが大きく下がるタイミングについては、まだ材料が乏しく読みにくい状況です。
インフレ率が大きく下がるシナリオも現時点では考えづらく、下がったとしても緩やかなものになると予想しています。
株式市場にとっては、FRBの金融政策がどうなるのかが第一関門ですね。
FRBとしても、景気や雇用への影響を考えれば利上げには慎重にならざるを得ないと思います。
一方で、インフレが再加速すれば利上げを迫られる可能性もあります。
トランプ政権の政策によってインフレ圧力が高まりやすい状況にある中で、FRBがどこまで金融政策によって抑え込めるのか。
現在は、トランプ政権とFRBの間で我慢比べをしているようにも見えます。
今後の大きな節目としては、やはり中間選挙が意識されることになりそうです。
ハイパースケーラーの設備投資の高騰も不安視されていますが、現時点ではまだ大丈夫だと見ています。
ただ、AI関連への投資規模が大きくなるほどリスクも増大しています。
以前のような一方向の資金流入ではなく、ヘッジをかけながらの資金流入となるでしょうから、これまでと同じような高騰は期待しない方が良いかもしれません。
とはいえ、今はまだAI・半導体が主役です。
今後もしばらくは、株式市場の牽引役になると考えています。
コモディティについては、ロシアとウクライナ、米国とイランなど、地政学的な問題によって物価が押し上げられる状況が続いています。
供給を短期間で大きく増やすことが難しいのであれば、値動きはあっても需給改善が明確になるまでは下がりづらいアセットになりそうです。
日本
日本については、一部で言われているようなセクターローテーションが本格的に起きているという印象は、まだ持っていません。
現状では、AI・半導体関連企業の中で「どこが本当に収益化できるのか」という選別が行われている印象の方が強いです。
選別の過程でセクター内の資金がすべて移動するわけではなく、一部の資金は他のセクターや資産へ分散されると見ています。
日本では年内の政策金利上昇もかなり意識される状況になってきています。
少し話が逸れますが、不動産価格の高騰と金利上昇に対して、賃上げが追いついていない点も気になります。
都心では、いわゆるパワーカップルでも住宅ローンを組むのが難しい水準になってきているという話もあります。
金利だけでもかなり大きな負担になりそうです。
世界的な物価高が続いている中で、日本や一部の国だけが政策金利を引き上げることで、インフレをどこまで抑えられるのかという疑問もあります。
結局のところ、物価高そのものはなかなか収まらず、補助金などの拡大によって表面的なインフレ率が低下して見えても、実際の生活コストは上昇し続ける可能性もあると考えています。
日米ともに、長期的には株式市場が優位に動く可能性が高いと予想しています。
ただ、足元ではNVIDIAの決算とジャクソンホールを見据えた動きになりそうです。
NVIDIAの決算後は、好決算でも利益確定売りによって下落することがあります。
今回はAI・半導体全体への期待値も高いため、持ち越す場合は決算後の市場の反応に注意が必要だと思っています。

投資
個別銘柄では、フジクラを6000円で1単元、利益確定しました。
もう少し上昇する場面もありましたが、その後は反落していますので、結果的にはまずまずのタイミングでポジション調整できたと思います。
当面は半導体ETFと防衛ETFを、下落したところで買い増していく予定です。
NTTも引き続き下がり待ちです。
150円までは買うのを待つ予定です。
積立投資については、Fear&GreedがGreedからNeutralになりましたので、平常運転に戻します。
ゴールドとゴールドプラスシリーズがヘッジとして機能してくれているため、株式指数が下落している割には、含み益を大きく減らさずに済んでいます。
フジクラを売却した資金については、銀行に余剰資金として置いていた分から回しているため、しばらくは証券口座への入金も止めて、のんびりと様子を見る予定です。
NVIDIAが好決算で、今後の見通しも強い。
それでもAI・半導体セクター全体が下がるのであれば、どの程度まで下落するのかを見ながら、次の買い場を考えたいと思います。
週末から来週にかけては大きな動きが出る可能性もありますので、そのつもりで構えておきましょう。

余談
最近はTVCMも少し変わってきましたね。
以前は商品そのものを宣伝するCMが多かったように思いますが、最近は企業PRのようなCMが増えた印象があります。
投資家目線で見てしまうので、
「この会社、こんなに企業イメージの広告を出して何を狙っているんだろう?」
なんて考えてしまいます(笑)。
広告費を使って企業が何を得ようとしているのか、投資家として見ているとちょっと気になるところです。
そうじゃない人は、こういう企業PRのCMをどんな気持ちで見ているんでしょうね。

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