今週は上げて落とす、というような相場でしたね。
米国の7月PCEはインフレが再加速したわけではないものの、鈍化も一服したような内容となりました。
4~6月期のGDPは1~3月期から減速。
一方で、NVIDIAは非常に強い決算を発表し、今後のAI投資がまだまだ続くことを期待させる内容となりました。
そして最後にジャクソンホール会合でのウォーシュFRB議長の発言。
インフレ基調が目標より高いままであれば、FRBとして「やるべきことがある」との見解を示しました。
日本では7月のCPIも発表され、コアCPIは前年比+1.8%となっています。
いろいろな材料が出てきた一週間でした。
以上を踏まえて、今週の指標の確認、私の景況感、投資の順にいきましょう。
米国10年債利回り、為替、ゴールド
しかし、ウォーシュ氏の発言を受けて警戒感が一気に高まり、週末には上昇へ転じました。
7月PCEは前年比3.7%と予想の3.6%より増加ですが6月PCEと同水準。
前月比では+0.2%となり、コアPCEも前年比3.3%で横ばいでした。
インフレが再加速したわけではありませんが、FRBが目標とする2%へ向けた明確な鈍化も確認できない内容です。
為替も週中は比較的落ち着いた推移でしたが、ウォーシュ氏の発言を受けてドル高方向へ動きました。
ゴールドは顕著な反応となり、発言後には分かりやすく下落しました。
金利上昇とドル高という、ゴールドにとっては嫌な組み合わせが一気に出た形ですね。
株式指数
特にウォーシュ氏の発言によって9月利上げへの警戒感が強まり、金利上昇とともにハイテク株への売りが出ています。
ここからさらに下げるのか、それとも押し目として買いが入るのか、来週は要注目です。
日本株への影響は月曜日から出てくると考えています。
ただ、NVIDIAが非常に強い決算と見通しを出していることを考えると、AI・半導体関連まで一気に崩れるような相場にはなりにくいと考えています。
景況感
債券利回りと為替
最後にウォーシュ氏の発言で警戒感が出て、リスクオフへのシフトが見られました。これまでややハト派寄りに傾いていた市場の期待が後退し、改めて金融引き締めを意識する必要が出てきたと思います。
ウォーシュ氏は、基調的なインフレが2%目標へ十分な速さで向かっていると確信できなければ、FRBとして対応する必要があるとの姿勢を示しました。市場でも9月利上げの可能性が上昇しています。
そのため、楽観視はせず、しばらくは警戒しておいた方が良さそうです。
株式
上記の影響がありますので、短期的には軟調になる可能性があります。週明けは少し注意が必要になりそうです。
ただし、NVIDIAの強い決算と今後の見通しがあります。
NVIDIAは第2四半期のデータセンター売上が前年同期比117%増となり、第3四半期についても1080億ドルの売上を見込んでいます。さらに来期の売上成長率についても大幅な伸びを示唆しており、AI投資がまだ終わっていないことを改めて示しました。
このため、AI・半導体関連にはまだ強い需要があると考えています。
金利が上昇することでバリュエーション面からの圧力は強くなりますが、業績そのものが崩れているわけではありません。
「金利上昇で調整するけれど、業績が支える」という展開になるのかを見ていきたいところです。
地政学リスク
米国とイランの駆け引きは、現状では大きな進展がなさそうです。ただ、タイミングとしてはそろそろトランプ氏がまた痺れを切らしそうな気もしています。
市場の反応は以前より薄くなってきていますが、原油価格への影響は残ります。
原油が再び大きく上昇するような展開になれば、インフレにも影響してきます。
トランプ氏が大統領である間は、このあたりも油断できないかもしれません。
まとめ
ただ、現状の経済指標を見ると、インフレは高止まりしているものの急激に悪化しているわけではありません。
7月PCEは前年比3.7%で6月PCEの前年比3.6%から鈍化が鈍りました。
一方、米国の4~6月期GDPは年率1.5%と、1~3月期の2.1%から減速しました。
雇用についても、非常に強いとは言い切れない状況です。
そのため、FRBとしては「インフレを抑えながら景気を壊さない」というソフトランディングを目指すことが、依然としてベストなシナリオなのではないかと考えています。
個人的には、今回のウォーシュ氏の発言によって市場が9月利上げの可能性をかなり織り込んだものの、実際の利上げについては今後のインフレや雇用の数字次第だと見ています。
そのため、利上げが確定したと考えるのはまだ早いと思っています。
ただ、市場が9月利上げの確率を高く見始めたことで、株式市場の上昇には一旦ブレーキがかかったかもしれません。
しばらく調整したあと、追加材料が出てこなければ、ゆっくりと戻してくる展開を予想しています。
現状ではキャッシュポジションを増やす動きが出ていますが、そこからさらに大きく資金を逃がす材料は、今のところそれほど多くないと見ています。
そのため、一旦逃げた資金も、状況が落ち着けば再び戻ってくるのではないかと考えています。
火曜日以降は、来週の米国市場の動き次第になりそうです。
月曜日にどの程度下げてくるのかは気になるところですが、米国の時間外取引やCFDなども含めて、まずは月曜日の市場の様子を見たいと思います。
日本の7月コアCPIは前年比1.8%となり、市場予想と一致しました。生鮮食品とエネルギーを除いた指数は1.9%上昇しています。
米国ほどインフレが高い状況ではありませんが、日本も物価上昇が完全に終わったわけではありません。
日銀の追加利上げ観測もありますので、米国の金利だけでなく、日本の金融政策にも引き続き注目していきたいと思います。
ドルインデックスが98ポイント後半から99ポイント前半まで上昇してきましたので、まずは99ポイントを再び割るところまで戻せるかがポイントになりそうです。
ウォーシュ氏の発言を受けて月曜日は下がりづらそうですが、追加材料が出なければ、週半ばにはある程度落ち着いてくるのではないかと見ています。
投資
投資信託(積み立て)
Fear&Greedは「Greed」から「Neutral」に落ちましたので、積み立ては平常通りに戻しています。VIXは低い状態が続いています。
今回の下落だけで機関投資家が大きくヘッジを必要とする状況になったとは考えていませんので、現時点では大きな下落相場へ発展する可能性はまだ低いと見ています。
日本株
半導体ETF半導体ETFは、来週序盤に買い増しの指値が刺さりそうな気がしています。
期待しながら、-1σと-2σに指値を入れておきます。
ただ、ここもルールベースで進めているので、刺さらなければ無理に買うことはしません。
個別
またキオクシアが大きく下落する場面があれば、S株で拾いたいですね。
ひとまず45000円まで下落したら数株、40000円まで下落したらさらに数株という形で、リバウンド狙いを考えています。
売却については50000~55000円あたりを一つの目安にしています。
もちろん、業績や地合いによって状況は変わりますので、価格だけで機械的に売買するつもりはありません。
NTTは需給が改善してきたので、当面は下がり待ちになりそうです。
NVIDIAの好決算を受けて金融などから資金が抜け、そこからさらに下落するのであれば、需給の良さそうなところを買いたいと考えていました。
ただ、今回のウォーシュ氏の発言によって資金が抜けにくくなった可能性もあります。
無理に買う必要もありませんので、ここは値動きを見ながら判断します。
何銘柄かはすでに保有していますので、良いところで買えたらラッキー、くらいの気持ちで構えておきます。
来週は市場に動きがありそうです。
NVIDIAの好決算でAI関連の業績面はかなり強いことが確認できました。
一方で、金利という新しいブレーキも意識され始めています。
「強い業績」と「高い金利」のどちらが勝つのか。
しばらくはこの綱引きを見ながら、警戒しつつ押し目を待ちたいと思います。
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