こんばんは。
今週のメインイベントだったFOMCと日銀金融政策決定会合を無事に通過しました。
どちらも市場予想通り25bpsの利上げとなりましたが、内容と市場の反応には違いが出ました。
米国は12対0の全会一致で利上げ。
FOMC後に公表されたドットチャートでは、年内に追加利上げを見込む参加者が多く、前回よりも金利見通しが上振れしています。
ウォーシュ議長の会見でも、米国経済や雇用は底堅い一方で、インフレが依然として大きな問題であるとの認識が示されました。
追加利上げの余地を残した内容となっており、全体としてはタカ派寄りの内容だったと受け止めています。
一方、日本は7対2で利上げとなりました。
植田総裁は、今後の利上げについて「排除しない」という姿勢を示し、50bpsの利上げや連続利上げについても、物価情勢次第では可能性を否定しませんでした。
ただし、急激な利上げについては、インフレが大幅に上振れするような状況で必要になるもので、急激な金融引き締めによって経済に意図しない影響を与えることは避けたいという考えも示しています。
このあたりから、米国はかなりインフレ警戒が強く、日本は利上げを継続する姿勢を示しつつも、ペースについては慎重に判断するという違いが見えます。
このあたりを踏まえて、今週を振り返りましょう。
〇米国10年債利回り、為替、ゴールド、原油
10年債利回りは、FOMCでの25bpsの利上げ自体は事前にかなり織り込まれていたため、発表直後に大きく動くというより、高水準での推移となりました。
週を通じて5%近辺で推移し、週末には再び5%付近まで上昇しています。
5%という水準自体がかなり意識されるところなので、今後も株式市場を見る上では重要なポイントになりそうです。
為替は、米国の追加利上げ観測が強まり、日米の金利差が縮まりにくいとの見方から、再び円安方向へ動きました。
日銀が1.25%へ利上げした後も円安が進み、ドル円は一時158円台まで上昇しています。
日本の利上げだけを見ると円高材料ですが、今回はFRBも利上げを行い、さらに追加利上げの可能性も残しています。
そのため、日米の金利差是正が想定ほど進まないという見方が強まり、円安方向に反応したのかなと見ています。
また、円安が進んだことで為替介入への警戒感も再び強まっています。
日本当局によるレートチェックが行われたとの報道もあり、今後の為替の動きには少し注意しておきたいところです。
ゴールドは、利上げを受けて下落する場面もありましたが、週後半には反発。
原油価格が下落したことでインフレ懸念がやや和らいだことや、FOMC前にゴールド下落を見込んでいたポジションの巻き戻しなどもあり、週間では上昇しています。
まだ大きな上昇材料が出てきたわけではありませんが、下げ止まりそうな動きには見えます。
原油は週後半に下落してきています。
WTIは一時100ドルを下回る場面もありましたが、中東情勢が続いていることもあり、まだ高い水準です(グラフは軽質原油)。
原油がこのまま落ち着いてくれるのか、それとも再び上昇するのかは、インフレと金利を見る上でも引き続き重要になりそうです。
〇株式指数
FOMC直後は警戒感から下落しましたが、翌日の米国市場では大きく反発。
特に半導体を中心としたハイテク株が強く、NASDAQや半導体指数が相対的に強い動きとなりました。
週全体で見ると、ダウは約1.7%下落、S&P500はほぼ横ばい、NASDAQは約0.7%上昇となっています。
金利が上昇している状況でも半導体を中心とした成長株が買われているのは、やはりAI関連需要の強さが意識されているからでしょうか。
日経平均も米国市場の反発を受けて上昇。
特に金曜日は、日銀の利上げ後にもかかわらず株式市場は強く、お昼の休場時間に見た気配値が全面高のような状態になっていたので、少し驚きました。
〇景況感
債券利回りはすでに利上げをある程度織り込んでいたため、FOMC後に急激に上昇したわけではありません。
とはいえ、米国10年債利回りは5%近辺という高水準。
ドル高円安、ドルインデックスの上昇もあり、本来なら株式やゴールドには厳しい環境です。
それでも株式は反発し、ゴールドも下げ止まりから反発する動きとなりました。
特に印象的なのは、金利上昇局面でも半導体が強いことです。
AI関連の成長力が非常に強く、0.25%程度の利上げでは成長期待を抑えきれないという見方もできそうです。
一方で、すべての企業が同じように強いわけではありません。
米国の8月雇用統計では非農業部門雇用者数が16.2万人増加しましたが、雇用増加の中心はレジャー・宿泊飲食や地方政府の教育部門などでした。
一方で情報産業は2.3万人減少、金融も1.1万人減少しています。
全体の雇用者数だけを見ると強く見えますが、業種別に見るとかなりばらつきがあります。
個人的には、9月、10月の雇用統計の推移は、今後の米国経済を考える上で注目したいと思っています。
日本については、消費の弱さが少し気になります。
7月の二人以上世帯の実質消費は前年比3.6%減少となり、8か月連続の減少となっています。
雇用や所得環境は底堅い一方で、物価高によって消費が抑えられている部分もありそうです。
日銀も今回の声明で個人消費は底堅いとしつつ、家計マインドには弱さがあるとしています。
利上げによって物価上昇を抑える一方、金利上昇が消費や企業活動にどの程度影響するのかは、今後見ておきたいところです。
・まとめ
今週は、米国・日本ともに利上げを行いました。
ただし、FOMCはインフレ警戒を強めて追加利上げの可能性を残し、日銀は利上げを継続する姿勢を示しながらも、今後のペースは経済・物価・金融情勢を見ながら判断するという違いがありました。
その結果として、日米金利差の縮小が想定ほど進まないとの見方から円安が進みました。
個人的には、為替については再び円安トレンドが意識される状況になったと見ています。
ただし、円安が急激に進めば為替介入への警戒も強まりますので、このあたりは少し注意しておきたいところです。
ゴールドは底堅いものの、米国の追加利上げ観測が強まると短期的には上値が重くなりそうです。
一方で、原油価格が落ち着けばインフレ懸念も少し和らぐため、原油の動きは引き続き重要だと思っています。
株式については、金利が高いにもかかわらず半導体を中心としたハイテク株が強く、AI関連の成長期待が金利上昇によるマイナス材料を吸収しているように見えます。
ただ、S&P500全体を見ると、指数全体が同じように強いわけではありません。
金利上昇の影響を受けやすい企業や、負債の大きい企業には徐々に負担が出てくる可能性があります。
日本でも企業倒産は増加傾向にありますので、今回の利上げが今後どの程度企業業績や倒産件数に影響してくるのかは注視しておきたいと思います。
年初来で見ると、米国債券利回りは上昇していますが、為替やゴールドは大きく水準が変わったというほどではありません。
株式市場も中東情勢などで春先に大きく下げる場面がありましたが、年初来では堅調な推移となっています。
今のところ、まだ慌てて動くようなステージではないと見ています。
〇投資
今週は動きのあった個別から。
指値を入れていた日経半導体ETFが下落したため、予定していた価格で買いが刺さりました。
また、今週末は半導体からディフェンシブへの資金流入がありそうと考えて、アシックスに一単元スイングで入りました。
選定理由は、底打ちしたように見えたことと、有利子負債が大きくないため、利上げによるネガティブ材料が他の銘柄よりも小さいのではないかと考え、リバウンドを狙えそうと思ったためです。
ただ、FOMC通過後は予想とは逆の動きになったため、早々に成り行きで売却しました。
結果は12,000円ほどのマイナス。
中長期で持つことも考えましたが、そこまで伸びそうなイメージが持てず、持ち続ける理由としては少し弱いと判断しました。
それなら多少損切りになっても、他の銘柄へ資金を移したほうがいいと判断しています。
シルバーウィーク明けは一度様子見して、無理にエントリーする予定はありません。
10月から11月にかけて、年末のクリスマスラリーを意識した買い場があれば、少しずつ入っていきたいと思っています。
投資信託については、Fear & GreedがFearで推移していますので、引き続き少し増額して積み立て中です。
VIXは落ち着いていて、大きく下がっているという感じではありませんが、FearからNeutralになった頃には相場も戻しているかもしれません。
そのあたりはあまり気にせず、今は淡々と積み立てていこうと思っています。
この休みの間に面白そうな銘柄がないか、またチェックしてみたいと思います。
不安定な相場なので、変にエントリーして振り落とされないように気をつけながら、ゆっくりと投資を楽しみたいと思います。
銘柄名を出していますが、推奨ではありません。
投資は自己責任でお願いします。
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